2013年8月13日火曜日

もうすぐサマチャレ(1)


サマーチャレンジ2013が近づいてきている。今年は(受付が8月15日で)8月16日から8月24日までだそうだ。

ちょうど一年前に僕はサマーチャレンジ2012に参加した。ちなみに実験班は重力班だったのだが、今年はないのだそうだ。もう一年経つのかと懐かしく感じる。

いろいろと思い返してみた。今、あれこれと思い返してみて疑問に思ったのは、「サマーチャレンジで何を得たのだろうか?」ということだった。考えてみようと思ってこの記事を書きだしている。

たぶんありふれたことを書くと、
 友達ができた。
 夜にみんなと話をするのが楽しかった。
 実験がしんどかったけど楽しかった。
といった感想が出てくる。小学生並みの感想というやつである。貴重な体験、というのを得たという意味ではこれも確かにという感じ。

でも本当に何が一番印象に残っているのか、何を得たのか、と考えてみると
 誤差の評価
 発表への姿勢
 複数人での実験における現状の共有
だった。この辺のことをいろいろ書いてみようとおもう。

一つ目の誤差の評価については、研究で実験をしている人からすると「何をわざわざ」といったところだと思う。
実験は、端折って説明すると、実験室スケールでの万有引力測定についてのもので、数百グラムくらいの金属同士のとても小さい万有引力を測定するものだった。実験中はいろいろと班のみんなとあーでもないこーでもないと議論をするのだが、結局一番多く話したのは、得られたデータを処理する際に誤差をどう扱うか、ということだったと思う。
とにかく誤差をきちんと評価してあげないと結論に何の意味もないので、必死に考えていろいろと議論をした。
担当してくださった先生にもいろいろとアドバイスをいただいた。
あんまり正確に覚えていないが、「誤差というのは自分の実験がここまでは信頼できますというアピールである」的なことを先生に言われた気がする。
すごく実験をしている気がした。これが実験か、と思った。
3回生の学生実験では与えられた課題をこなし、申し訳程度の誤差評価しかしてこなかった当時の僕にとっては、センセーショナルな出来事だった。
(もう一度書くが、今たとえば研究で実験をじゃんじゃんしていて、膨大なデータを猛烈に処理している人からすると「なんとも微笑ましいことを言っているなあ」と感じるかもしれない。)
今後実験をするようなことがあれば、必ずサマチャレのことを思い出すだろう。この経験はかなり貴重なものだった。


さて、続いて 発表への姿勢 の話を書こうと思ったが、今ここで続きで書くと最後にはすごい量になりそうなので、連載記事としよう。
写真は真鍮(高さだいたい70mm)。こいつら同士もひかれあっている。

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