2019年10月22日火曜日

近況42 -2019年5月から10月までー

すっかり更新が滞ってしまい、危うくブログの自然消滅を迎えるところであった。前回の近況報告(近況41)からも5か月近く経っている。更新を怠れば怠るほど、更新する心理的障壁が大きくなる。駄文やメモであっても書いておくことにしよう。

まず、研究関連について。今年度から愛知県岡崎市に住み始め、研究所へ通う生活が始まった。10月なので、もう既に半年通っていることになる。ある程度慣れてきたが、研究に関しては未だ勉強不足の感が否めない。特に、まだ数字が具体的にパッと言えない。相互作用のエネルギーがどのくらいとか、そういったことのオーダーですら未だに間違う。実験を自分で進めていくためには、エネルギー、長さ、周波数、時間、圧力、温度といった量を頭に入れておく必要があり、それを怠ると「原理的にうまくいく」ことへの妄想から先へ進めない。これは実験をする人にとっては恐ろしい落とし穴で、「なんかうまくいきそう」と思ったことのうちの幾つかが、実際に現実的なパラメータを入れて計算してみると実現不可能だったり、図面を引いてみるとパーツ同士が干渉したりズレていたりする(どちらの例も、最近経験したものだ)。だから、できるだけ早目に定量的な検討をするのが良い。慣れないうちは特に。さっと定量的なイメージができるようになるまでは、もう少し数字を意識し続けることにする。

数字を意識するという話で言うと、実験室ではあらゆるモノの長さを測る。新しい装置を開発している今は特にそうだ。思い立った時にサッと測りたい。サッと測りた過ぎるあまり、最近小型のメジャー(巻き尺)を買ってキーホルダーとして研究室の鍵に付けた。2mまで測れる。便利だ。常に鍵はポケットに入っているので、測りたいと思ったときにメジャーを取りに行かなくてもその場で測れる。

このキーホルダーとしての小型メジャーというアイデアは、自分で思い立ってやり始めたわけではなく、以下の動画に登場するおじさん達を参考にした。


この動画では、歩道のブロックの模様の幅を測るために、おじさんたちのポケットから次々にメジャーが飛び出す。デイリーポータルZのライター達のおじさん達はいつも楽しそうだ。幅を測って面白がっている。今のところ、どちらかといえばこういった方向性で歳を取ろう、と思っている。

話が逸れた。研究の話をしていたはずだ。

先にも書いたように、新しい実験装置を開発しているので、特に論文を書いたりデータを取るために缶詰めになっているわけではない。比較的規則的な生活で、日々研究室に来てはガーっと集中して帰宅といった感じだ。5~7月は、古典光学の勉強をやりながら設計と組み立てと作ったものの評価などをして過ごした。8月には国際会議で初めてアメリカ(ボストンとニューポート)に行った。ハーバード大で強い研究室をいくつか見学した。これまでにいくつかの研究室を見学したが、いつも後悔しかない。研究室見学心得のようなものをまとめるべきか。9月末に東京に遊びに行った(これは研究ではないな)。いつまで経っても「自分の趣味ってなんだろうな」と思いながら試行錯誤を続けており、最早メタ的に、これこそが趣味であるといった具合だ。

デイリーポータルZが好きで、自身の価値観のかなり深いところまで浸食されているといっても良いと思う。今はライターの大山顕さんにドはまりしている。このブログでも、もう少し大山さんのことを書きたい。しばらく書いていなかった分。

面白い人を見つけると、しばらくの間は著書を読んだり業績をたどったりして楽しく過ごすことができるので、オフの時にやることに困らない。



急に、
岡崎のイオン


岡崎のユニクロ

イオンの旗は偽物で、ただの板で、無風でも決まった方向になびいている。ユニクロの旗は本物で、バサバサ言っている。偽物の旗はかなりダサい。


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