2017年12月7日木曜日

レジ袋と意思表示

「Tポイントカードはお持ちですか?」
と言われてしまうより先に、
「あ、袋要らないです」
と言わないといけない。


コンビニでたかが1点2点の品物を買うときに、レジ袋はもらいたくない。
かばんを持っていたりするし、そうでないときも小さい品ならポケットに入れる。そういうときは万引きじゃないアピールのためにレシートをもらう。店員によっては「このままでもよろしいですか?」と聞いてくれるので、袋が要らないという旨はYes/Noの返事するだけで伝えることができる。しかし店員がレジ袋を用意するモーションを見せた時には、直ちに「あ、袋要らないです」と言う。その瞬間、わずかに何かを乗り越えなければならない。大した大きさではないが、全くゼロではない、意思表示のためのパワーを放出しないといけない。


Tポイントカードは持っているが、Tポイントカードを出すのはめんどくさい。でも「Tポイントカードはお持ちですか?」と聞かれて1秒の間、本当は持ってるけど出すの面倒だから持ってないことにして「持っていないです」ということに対する面倒くささに負けて、Tポイントカード出してしまったりする。どないやねん。誰か共感してくれ。


”Tポイントカードの有無の確認”は、フローチャートの最初の分岐、すべての始まりだ。Yesの場合、Tポイントカードを出すために3秒くらいかかるので、その間に商品のバーコードを読み金額を伝えて、その後出てきたTポイントカードをスキャンして、そしてレジ袋に手をかける!そのモーションを見るにつけ、大した大きさではないが、全くゼロではない、意思表示のためのパワーをより強めないと、口から「あ、袋要らないです」という言葉が出てこなくなる。


だから、先手を打たなければならない。
すべての始まり、”Tポイントカードの有無の確認”よりも前に、”レジ袋不要の意思表示”をするのだ。このタイミング、ここを逃さないように意識を集中してレジに向かう。



書店なんかも厄介で、「ブックカバーはお付けしますか?」と聞かれるが、ブックカバー要らんなあ、と思って「要らないです」と答えると、そのフローチャートのNoは”手提げ袋に本を入れる”に自動的につながっているのだ!だから「袋も要らないです。そのままでいいです」と言わない限りは、何かしらの包装がついてしまう。この「袋もいらないです。そのままでいいです」と言うためには、大した大きさではないが、全くゼロではない、意思表示のためのパワーをさらに強めないといけない。そして僕はそれほど強い人間ではないので、ほとんどの場合、言われるがままになってしまう。




現代のスーパーマーケットでは、レジ袋は無いか有料で買うのがスタンダードになっている。レジ袋が欲しいときはその旨を伝えるか、専用のカード(レジにぶら下がっている)をかごに入れないといけなかったりする。かつてその昔、レジ袋削減の運動が始まった頃は、レジ袋が不要なことを示すためにカゴに入れるカードがあった。

そこから始めてほしい。コンビニや書店も同様に、何の包装もせずに商品を受け取りたいときに、その意思を示すためのハードルが下がるように、袋が不要なことを示すカードを、レジ横に置いてほしい。

そして、自宅のゴミ箱がコンビニや書店の袋ですぐいっぱいになりませんように。


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